補足:妹の弔辞


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物語文の訳し方
文章の構造よりも、作者の主張・雰囲気を作っている語群(縁語のようなもの)を見つけましょう。これらを意識して、「だから~」と「しかし~」のメリハリのきいた訳を心がけます。
I grew up as an only child, with a single mother.
Because we were poor and because I knew my father had emigrated from Syria, I imagined he looked like Omar Sharif.
I hoped he would be rich and kind and would come into our lives (and our not yet furnished apartment) and help us.
Later, after I’d met my father, I tried to believe he’d changed his number and left no forwarding address because he was an idealistic revolutionary, plotting a new world for the Arab people.
私はシングルマザーの一人っ子として育てられました。私たちは貧しかったし、(私たちを捨てた?)父はシリアからの移民だと聞いていましたので、私はオマー・シャリフ(アラブ人の容貌をした映画スター=大金持ち?)のような父親を思い描いていました。お金持ちだといいなあ。いい人だといいなあ。そして、いつか私たちのもとに(それも今だに家具もないようなアパートに)、現れて私たちを救ってくれるといいなあ。こう思っていました。実は、のちに父親と会うことになるのですが、その後、父が(黙って)電話番号を変え(て連絡ができなくなった)るのも、引っ越し先を教えないで消えてしまうのも、(私たちのことを愛していないからではなく?)、父は理想に燃える革命家(秘密裏に行動する、捕まると殺される?)で、アラブの人々のために新しい政治体制を作ろうとしているのだと考えることにしていました。
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