全訳演習:How multiculturalism fails immigrants (1)


*下線部を修しました。

どうして多文化主義は移民をだめにするのか

Grouping people according to their "historical" cultural identity is both divisive and dangerous. Migration is about change, not ossification
「歴史上」どんな文化をもっているかによって人を分類することは、争いの原因にもなるし、危険でもある。移住とは変化することであって、硬直化することではない。
Encountering younger black people who regard themselves as activists of one kind or the other, I’ve become accustomed to hearing the mantra: “Nothing’s changed.” How would you know? is my instinctive, irritated response. But I tend to keep that thought to myself, because while a great deal has changed, we are still living with a confused and potentially damaging welter of ideas about race, ethnicity and identity.
何か自分たちをある種(左派あるいは右派)の活動家のように思い込んでいる、黒人の若者たちに出会うと、「なにも変わってない。」という文句を繰り返し聞かされることになる。どうしておまえたちにそれがわかるんだ、というのが私の正直な、そして苛立たしい感想だ。でも、これは直接口に出さないことにしている。というのは、あまりにも多くのことが変わってしまっているのに、私たちは、曖昧で、もしかすると有害なものかもしれない、多種多様な、人種や民族やアイデンティティーについての考え方と未だに暮らしているからだ。
Today, any person’s identity is, of course, determined by the people they know, the circumstances they encounter and the different kinds of knowledge they acquire. With the ongoing revolution in global communications, and the unprecedented levels of migration and travel, no one can be a simple and irreducible unity. Inevitably, then, national identity and national self-image are constantly changing, and British citizenship is now a political formula that has outstripped ethnicity and racial origins.
今日では、もちろん、どんな人間のアイデンティティーも、彼らを取り巻く人々、与えられた環境、生後獲得した様々な知識によって、規定される。グローバル・コミュニケーション革命は進行中であるし、さらに、移住や渡航は前例のない規模になっているので、人々はシンプルな、原始共同体に戻ることはできない。だから、必然的に、国民のアイデンティティーと自己像は絶えず変化し続け、イギリスにおける市民資格は、今や民族的背景や人種的起源に基づかない、政治的な判断を必要とするものになっている。
On the other hand, in the long 20th-century battle against the ideologies of empire, black and Asian activists were concerned with mapping the outlines of “authentic” national identity, whose health could be determined by the extent to which it resisted the influence of “alien” and dominant cultures. In Britain, largely in reaction to the racism directed against migrants, activists began to echo this trend, pegging assertions of dignity, self respect or even humanity to a newly-recovered memory of exclusive and uncorrupted cultural origins: “roots.”
一方、20世紀の(100年にも及ぶ)長い帝国主義(思想)との戦いの中で、黒人やアジア人の活動家たちは「真正の」国家のアイデンティティー(その真正度は、外国の文化=自分たちを支配している文化にどの程度抵抗しているかで測ることができた)の輪郭を作り上げることが重要だと気づいた。イギリスでは、主に活動家たちは、移民に向けられた人種差別に対抗するために、この手法を採用し始めた。そして、自分たちには威厳も自尊心もあること―あるいは、人間であることまでも―を主張して、他に二つとない、生き生きとした文化の起源=「ルーツ」という記憶を新たに作り出そうとした。

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