大学入試が変わる、驚天動地
AO入試や推薦入試による大学入学者は、いまや40%を越えている。
また、こうして入学した学生の学力不足が指摘されて久しい。
当事者の私が言うのも何だが、
受験勉強しないで大学に入れる(これ自体は悪くない)のだから、
また、自己アピールのうまい、饒舌な生徒をとるための制度だから、
学力のない学生が合格者に含まれていてもおかしくない。
ここに来て、
文部科学省は、2020年度から、AO入試や推薦入試について、大学側(国立・私立とも)に「学力評価」を義務付ける、と発表した。

学力評価とは、何か。
①2020年度、大学入試センター試験に代わる共通テスト
「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」を導入する。
②AO・推薦入試に学力評価を義務づける。
学力評価には、
共通テストの受験
大学独自のテスト
小論文
討論
実技
実験
面接 などを課す。
③入学志願者の多様で主体的な活動経験・学習経験を評価
④各大学は入学志願者に求める「達成度テスト」の水準を明示する
受験生の負担、大学側の負担を考えると、これはただごとではない。
実現可能なのか。
どこの、だれが、これを実施運用するのだろう。
一般入試・推薦入試・AO入試の区分を見直し、
多面的・総合的に評価する総合型選抜へ、
、ともある。
言うは易し。
さらに、学力別の選抜イメージが準備されている。

「選抜性の高いケース」というのが、旧帝大グループのそれ。
大変だ。鬼だね。
しかし、
リアルな試行はすでに始まっているようだ。
文科省が具体例として、参照を促しているのが、
広島大学工学部のAO入試だ。
(平成26年度入試)
[募集人員]
・15名
[出願要件等]
・特になし
[出願書類等]
・自己推薦書、志望者評価書(志願者についてよく知ってい
る成人の第三者(志願者の3親等以内の親族を除く)が作成
したもの)、調査書の提出を要求
[合否判定方式]
・小論文試験(200点)、面接試験(100点)及び出願書類
(100点)の総合点(400点)、大学入試センター試験の結果を
総合して判定
なお、最終合格者となるには、大学入試センター試験で受
験を要する教科・科目(3教科5科目)の得点の合計が、概
ね合格基準点(390点)以上であること(600点満点) 。
これなら、実現可能のように見えるが、どっこい
広島大学の募集定員は、上記AO入試15名の150倍、2000人超であるという現実。
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