高2・3:漢文演習 「張雄字説」の書き下し文です


<上記漢文の書き下し文です>
張雄既に冠たりて、字を余に請ふ。
余辱くも賓と為り、以て辞す可からず、則ち之に字して子谿と曰ふ。
之を聞くに老子に云ふ、其の雄を知りて、其の雌を守れば、天下の谿と為る。常徳離れず、嬰児に復帰すと。
此の言人に人に勝るの徳有りて、之を繰るに敢て人に勝らざるの心を以てすれば、徳天下の上に処り、礼天下の下に居る。
谿の能く受けて水之に帰するが若きなり。
其の常徳を失はずして嬰児に復帰す。
人に己の勝るの心生ぜざれば、則ち柔を致すの極なり。
人天地の間に居りて、其れ才智稍人に異なれば、常に愚不肖に加ふるの心有り。其れ才智弥大なれば、其れ加ふること弥甚し。
故に愚不肖常に勝らざるに至りて、之に反するを求む。
天下の争、患不肖の勝らざるに始まる。
是を以て古の君子、天下より高きの才智有れども退然として敢て以て加ふる所有らず、天下卒に之に勝る莫ければ、則ち其れ柔を致すの極なり。
然らぱ則ち雄必ず能く其の雌を守る。
是れ天下の谿と謂ふ。
雌を守る能はざれば、天下の谿と為る能はず、以て雄を天下に称するに足らず。
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